Granite採択学生インタビュー

Biological Science

Granite バイオサイエンス領域

植物二次代謝研究室五十嵐 暢暁さん

あなたの研究テーマについて教えてください。What is your research theme?

25-12-01

私は「イネにおける低温ストレス代謝応答の品種間比較解析」をテーマに研究を行っています。イネは低温に弱く、冷害による収量低下が深刻な問題となっています。しかし、品種によって低温耐性には差があり、耐性を持つ品種も存在します。本研究では、環境ストレス応答や耐性に関与する二次代謝物に着目し、品種間での代謝物の蓄積パターンや変動などを比較することで、イネの低温ストレス代謝応答のメカニズムの解明を目指します。この知見は、低温耐性イネの育種や食料問題の解決に貢献すると考えられます。

なぜ博士課程へ進学しましたか?Why did you decide to pursue a doctoral program?

25-12-02

私は民間企業の研究職を目指しており、奈良先端に入学した当初は、就職か博士進学かで迷っていました。しかし、企業の方々から博士課程修了者の研究者を求めていることを知り、博士課程への進学を決断しました。

Graniteの支援で役立っている・助かっていることを教えてください。Please share what has been helpful or beneficial through the support provided by Granite.

Graniteの支援で特に助かっているのは、金銭的支援です。修士課程のときとは異なり、生活費の心配がなくなったことで精神的負担が減り、研究により集中できるようになりました。

また、Graniteの留学プログラムも非常に魅力的です。海外で1か月以上の研究活動を行うことで、研究知見を広げるだけでなく、他国の文化を学ぶ貴重な機会になります。これまでに私は2度海外渡航を経験していますが、いずれも団体行動が基本でした。そのため、Graniteによる単身での海外渡航は、研究面だけでなく人間的にも成長できると考えています。現在は準備段階ですが、とても楽しみにしています。

さらに、Graniteは就職イベントの情報も随時提供してくれるため、就職希望者である私にとって大変助かっています。

将来の目標、もしくはあなたが胸に秘めた野望があればぜひ教えてください。Please share your future goals or any ambitions you hold close to your heart.

具体的な目標はありませんが、現在の研究テーマを決めた動機として、私にとって身近な作物であるイネの収量を食糧問題解決のために上げることだったので、将来はイネに関われる仕事ができたらと考えています。

博士課程進学を考えている人へのメッセージをください。Please share a message for those considering pursuing a doctoral program.

25-12-03

博士課程への進学を考える際には、まず「博士号が自分の将来にとって本当に必要か」をじっくり考え、後悔のない選択をすることが大切だと思います。最近では、社会人経験を経て博士課程に進む方や、社会人博士として活躍される方も増えており、焦る必要はないと思います。当たり前かも知れませんが、周囲の意見に流されず、自分の目標や興味に基づいて決断してください。