Granite採択学生インタビュー

Biological Science

Granite バイオサイエンス領域

遺伝子発現制御研究室安藤 佳洋さん

あなたの研究テーマについて教えてください。What is your research theme?

25-29-01

私は、非侵襲的な情報から個体ごとの老化の進行を予測するモデルの開発に取り組んでいます。

従来の老化研究では、臓器の解剖や遺伝子発現解析といった侵襲的な手法が必要で、同一個体を経時的に追跡することは困難でした。そこで、私はモデル動物であるゼブラフィッシュを用い、行動や身体的特徴といった非侵襲的なデータから老化を推定する機械学習モデルを構築しています。

この研究の学術的意義は、老化という複雑な生物学的現象を「数値化」し、個体ごとに時系列で解析できる新しい枠組みを提供する点にあります。さらに、非侵襲的手法に基づくため、従来は不可能だった「同じ個体の老化過程を連続的に測定すること」が可能になります。

社会的な意義としては、この仕組みを人間の健康診断データや日常行動データに応用することで、個々人の老化度を簡便に測定できるようになります。これにより、パーソナライズされた抗老化医療や予防医療の実現に貢献し、寿命の延伸だけでなく健康寿命の維持にも資する研究だと考えています。

なぜ博士課程へ進学しましたか?Why did you decide to pursue a doctoral program?

25-29-02

1から自身で立ち上げた研究を、論文発表という形で自分の力で最後までやり遂げたいと思ったからです。老化研究という分野は社会的な期待も大きく、個別化医療や健康寿命の延伸といった応用に直結する可能性があります。だからこそ、自分の研究を途中で終えるのではなく、博士課程まで進んで、責任を持って成果として結実させたいと考えました。

Graniteの支援で役立っている・助かっていることを教えてください。Please share what has been helpful or beneficial through the support provided by Granite.

金銭的な支援により、学会発表や共同研究に必要な出張・実験費用を安心して確保でき、研究に専念できている点は大きなメリットです。

将来の目標、もしくはあなたが胸に秘めた野望があればぜひ教えてください。Please share your future goals or any ambitions you hold close to your heart.

将来的には、自分が心から楽しいと感じる研究や活動を通じて社会に貢献していきたいと考えています。まだ、アカデミアで独立して研究を進めるのか、あるいはメーカーや産業界の研究開発に携わるのか、具体的な道は定まっていません。ただ、どの道に進んだとしても「自分の知識や技術を社会に還元すること」「人々の健康や生活の質を高めること」を軸に据えて歩みたいと思っています。

博士課程進学を考えている人へのメッセージをください。Please share a message for those considering pursuing a doctoral program.

25-29-03

寝る時間以外のすべての時間を研究に費やしてください。研究への努力は無限ですよ!!