Granite採択学生インタビュー

Biological Science

Granite バイオサイエンス領域

RNA分子医科学研究室 博士課程2年清水 雄治さん

あなたの研究テーマについて教えてください。What is your research theme?

遺伝子情報であるDNAは最終的にタンパク質になって使われる際に、DNAの情報はメッセンジャーRNAというものに転写されます。
メッセンジャーRNAの情報は最終的にタンパク質に翻訳されますが、microRNAはメッセンジャーRNAに結合し分解を起こすことでタンパク質産生を抑制する働きをしています。

このmicroRNA自体がどう制御されているかは未解明な部分も多く、私はmicroRNAの生成過程で機能するDroshaというタンパク質を制御する調節機構について研究をしています。microRNAは多くの病気などの発生に関わっており、このメカニズムを知ることは、基礎生物的にも医療応用的にも重要です。

なぜ博士課程へ進学しましたか?Why did you decide to pursue a doctoral program?

学部の時は、バクテリアの研究をしていましたが、より複雑なメカニズムに興味が湧き、microRNAを扱う今の研究室に来ました。
その後、実際に博士課程に進む決断をしたのは修士1年目の12月ぐらいですが、就職活動をしていた修士のときの先輩の体験談を聞いたのがきっかけです。
先輩は博士課程に進むか就職するか迷っていましたが1月末ぐらいまでは研究に注力して、研究をし続けたいのかを自分の中で答えを出してから就職活動をして、それでも間に合ったと語っていました。

最近の就職活動の早期化で不安ではあるけど、せっかく修士に進んだのだから研究に打ち込んだ上で決めようと思って続けていました。
そうしたら12月ぐらいに運よく自分の博士課程のテーマになる新しい発見が見つかって、もう少し続けたいと思い、博士課程に進むことにしました。

Graniteの支援で役立っている・助かっていることを教えてください。Please share what has been helpful or beneficial through the support provided by Granite.

博士課程に行く人の悩みとして経済的な悩みがありますが、Graniteの支援によって学費や日頃の生活費に関する心配が3年間はないところが1番大きかったです。
また、経済的な余裕があるため、趣味で3Dプリンターをやり始めるなど、 研究と直接関係ないものの将来融合したら面白いことに手を出せたのも上げられます。

他にも研究費の支援もあり、研究室としては止められそうな実験にも自分の研究費で挑戦できたこともとてもありがたかったです。

将来の目標、もしくはあなたが胸に秘めた野望があればぜひ教えてください。Please share your future goals or any ambitions you hold close to your heart.

一旦はポスドクまでは研究をやってみようと考えています。今のところ、アカデミアに残りたいと思っていますが、実を言うと、私は真っ当な進め方に注力して成果を出しにいくというより気になったことに着手してしまう性格で、もしかしたら研究者としてはあまりまじめな方ではないかもしれません。
指導教員からもこんなことをやる意味があるのかと言われたりすることもありました。

ただそんな研究でも続けることで最終的にみんなにも面白いと言ってもらえています。
王道で着実に結果を出すのも重要ですが、私としては一見つまらなさそうな領域を面白くできるような研究者になれたらいいかなと考えていたりします。

博士課程進学を考えている人へのメッセージをください。Please share a message for those considering pursuing a doctoral program.

自分は進学を迷っていた人で迷いのまま実験し続けてしまったのですが、Graniteに限らず、昨今多くの支援プログラムがあるので、お金の心配でためらっているなら進学してもなんとかなると思ってるので、今やってる研究が楽しいなら進んでもいいのかなと感じています。

3年なんて人生で考えたらとても短いので、人から遅れることは気にしなくていいと思います。