Granite採択学生インタビュー

Biological Science

Granite バイオサイエンス領域

構造生命科学研究室 博士課程1年高橋 祐太郎さん

あなたの研究テーマについて教えてください。What is your research theme?

現在は、バクテリアにおいて生体膜を介した細胞外と細胞内の物質運搬を担う膜輸送体 (通称:トランスポーター)に焦点を当てた研究を進めています。
具体的な研究内容としては、如何にしてトランスポーターが基質の特異的な認識を行い、生体膜を介した輸送を実現させているのかを原子レベルで明らかにすべく、トランスポーターの立体構造解明を目指しています。

トランスポーターの立体構造を原子分解能レベルで明らかにすることができれば、基質輸送メカニズムの詳細解明に繋がるだけでなく、バクテリアを利用したバイオプロダクト発酵生産などの工業分野への応用も期待されます。

なぜ博士課程へ進学しましたか?Why did you decide to pursue a doctoral program?

幼少期から博士への憧れを抱いており、特段進学しない理由もなく、進学することにしました。

Graniteの支援で役立っている・助かっていることを教えてください。Please share what has been helpful or beneficial through the support provided by Granite.

Graniteの支援は、経済的なサポートはもちろんのこと、採択者向けに多様なプログラムが組まれている点が非常に魅力的です。中でも特に印象的なのは、特定の国や機関に限定されない海外ラボステイの援助が得られる点です。

私自身、海外で研究活動をしてみたいという思いを長らく抱いていましたので、本プログラムのおかげで夢が叶いそうです。また、本プログラムは、海外での経験だけでなく、国内企業の方々(役員者・人事担当者・研究者など)と交流できる機会が豊富に用意されていることも、魅力の1つだと思います。

自身の興味に縛られず、多様な分野の情報や視点に触れられる環境が整っているため、博士後期課程での生活や研究の幅が大きく広がったと実感しています。こうした多様な経験を提供していただいているGraniteプログラムの運営の方々には、心から感謝しています。

将来の目標、もしくはあなたが胸に秘めた野望があればぜひ教えてください。Please share your future goals or any ambitions you hold close to your heart.

正直なところ、「これを成し遂げたい」といった明確な目標や野望はまだありません。しかし、これまでの人生を振り返ると、何かしらの選択を迫られたときに多少リスクがあっても、自分がワクワクする選択肢を選んだほうが結果的にいい経験を得られることが多かったように思います。そのため、これからも自分の直感を信じて、私生活でも研究でも様々なことに積極的に挑戦していきたいと思っています。

最終的にいかなる結果になるにせよ、その過程で新しい興味や可能性を見つけ、成長していくことを楽しんでいきたいです。

博士課程進学を考えている人へのメッセージをください。Please share a message for those considering pursuing a doctoral program.

何事も早すぎるということはないので、自身のキャリアパスを大雑把にでも考えておくことが大切なのではないかなと思います。そのためにもいろいろな属性の人に話を伺ってみたりするのもいいかもしれませんね。

ですが、思う存分研究できるのは後にも先にも博士後期課程だけだと思うので、少しでも進学しようかなぁという気持ちがあるのなら、ぜひ博士課程へ。博士いくならここしかNAIST!