Granite採択学生インタビュー

Granite-AI

光メディアインタフェース研究室 博士課程1年大武 一平さん

あなたの研究テーマについて教えてください。What is your research theme?

私の研究テーマは、「イベントベースカメラを用いた人間の姿勢推定の更新による遅延補償とフレーム補間」です。よりリアルタイムな人物に対する姿勢推定器を達成するため、入力に用いるカメラの遅延を補償し、さらに動作の滑らかさを向上させることを目指しています。

具体的には、イベントベースカメラという特殊なカメラを用いて動きの変化を素早く検出し、それを基に既存の姿勢出力を更新しています。リアルタイムプロセスにおける、別プロセスでの遅延補償というアプローチは新たな切り口であり、学術的な新規性があり、また社会実装として、リアルタイムなフィードバックがあるライブエンタテイメントコンテンツの展開を実証実験的に行っています。

なぜ博士課程へ進学しましたか?Why did you decide to pursue a doctoral program?

私は修士課程以前は高専にて機械工学分野について学んでいました。一方で、所属としては総合工学システム専攻という広い分野を学ぶ領域にいたこともあり、情報分野についても触れることがありました。修士課程に進むに当たり、これまでの別分野での経験を活かしつつ新たなフィールドでの活躍を望み、本校の情報科学領域へ進学しました。
転科ということもあり2年で新たな分野での研究を終えるのは惜しく感じたため、修士進学の時点で博士課程への進学も視野に入れていました。情報分野での研究活動を行っていく上で自分に合っていると感じ、実際に進学を決定した形になります。

Graniteの支援で役立っている・助かっていることを教えてください。Please share what has been helpful or beneficial through the support provided by Granite.

Graniteの枠組みが学科に縛られておらず、学際的人材育成ワークショップといった発表の場では他の学科との交流による幅広い意見をいただけることが特にいいと感じています。
自分自身も他分野からの転科であるため、別分野から見た広い意見は貴重であるとつくづく考えており、Graniteはそれを提供していただける良い枠組みだと思います。

将来の目標、もしくはあなたが胸に秘めた野望があればぜひ教えてください。Please share your future goals or any ambitions you hold close to your heart.

将来の目標は、より広い社会実装です。修士課程での研究活動の中で、私は実際のライブステージで実証実験を行ってきました。実際の現場での実装は、即応的に結果を得られる貴重な環境であり、また社会貢献をしているという実感を一番得られる場であります。俗物的かもしれませんが、やはり社会からの好感がすぐ得られる環境での研究は、自分自身のモチベーション向上にも繋がり、より一層の研究の加速が期待できると考えています。

博士課程進学を考えている人へのメッセージをください。Please share a message for those considering pursuing a doctoral program.

博士進学を悩んでいる方へ。もしその進学があなたの可能性を広げるものであるなら、是非進学するのがいいと思います。
これまでの、学部や修士課程への進学は専門性の追求であったかもしれませんが、博士課程への進学は、これまでの専門知識を活用する場、自由の場です。これを少しでも活かせると感じるなら、博士課程へ進学する価値はあると私は考えます。