あなたの研究テーマについて教えてください。What is your research theme?

私は「光で性質が変化する分子(フォトクロミック分子)」の設計と応用に関する研究を行っています。
フォトクロミック化合物は、光を照射することで一分子単位でその性質をスイッチングできる特徴を持っており、これまでにも調光レンズや光メモリ材料などへの応用が進められてきました。
私の研究では、このフォトクロミック化合物を新たに触媒反応へ応用することを目指しています。光を用いることで、従来の方法では難しかった反応のオン・オフを自在に切り替えたり、反応の進行を時間的・空間的に精密に制御したりすることが期待されます。
なぜ博士課程へ進学しましたか?Why did you decide to pursue a doctoral program?

博士課程に進学した理由は、研究者としての自分の可能性を試したいと思ったからです。学部・修士課程の頃から研究自体はとても楽しく取り組んでいましたが、一方で「自分は本当に研究を生業として生きていけるのか」「研究を続けていくだけの能力があるのか」という不安も抱えていました。そこで、博士課程に進学し、研究に腰を据えて取り組むことで、自分自身の力を確かめたいと考えました。また、博士号を取得することは、研究者としての自信を持つうえでも大きな意味があると考え、その挑戦を決断しました。
Graniteの支援で役立っている・助かっていることを教えてください。Please share what has been helpful or beneficial through the support provided by Granite.
Graniteからの経済的支援は、日々の生活を支えるだけでなく、留学の実現にも大きく役立っています。特に、ダブルディグリープログラムを通じてフランスで博士課程に在籍するためには、一定以上の金銭的支援を受けていることが条件とされており、Graniteのご支援がその要件を満たすうえで不可欠でした。そのおかげで、安心して研究に専念できる環境を得られています。
将来の目標、もしくはあなたが胸に秘めた野望があればぜひ教えてください。Please share your future goals or any ambitions you hold close to your heart.
私の目標の一つは、まず心身ともに健康に博士課程を修了することです。その過程で、社会や学術分野にとって価値のある、オリジナリティの高い研究成果を生み出すことを目指しています。
博士課程進学を考えている人へのメッセージをください。Please share a message for those considering pursuing a doctoral program.

博士課程進学を考えている方へのメッセージとしてお伝えしたいのは、研究テーマそのものと同じくらい、研究を行う環境や指導教員との相性が大切だということです。博士課程は数年間にわたり深く研究に取り組む期間ですので、自分に合った研究室の雰囲気や指導体制が、研究の進め方やモチベーションに大きく影響します。
進学を検討している段階では、研究内容だけでなく、研究室のメンバーや先輩方の雰囲気、指導教員のスタイルをできる限り知る機会を持つことをおすすめします。可能であれば直接話を聞いたり、研究室の活動に触れてみたりすると良いと思います。そうした準備をしておくことで、博士課程での数年間をより実りあるものにできるはずです。

